地図で読む世界と日本
地図とは、取捨選択された情報が載せられるものである。航空写真と違い、地図には、地上にある全ての情報を地図に盛り込むことが出来ない。従って、目的に即した情報をデフォルメして、また、不要な情報は削除して載せる。
ここに、地図の面白さがある。即ち、国が違えば、地図も異なる。時代が違えば、地図も異なる。
例えば、、、、
・オランダでは、道路地図には自転車道の情報がきちんと記載されている。これは、オランダでは自転車が市民権を得ているからだ。
・旧東ドイツの地図には、橋には耐荷重値、河川や湖沼には幅・深さが記載されている。これは軍事利用に重点が置かれているからだ。
このように、地図は作成された国の時代・政治・文化の影響を受けるものである。このような観点で地図を「読んだ」ことがなかったので、とても面白かった。
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