神の棄てた裸体

性について禁欲的で倫理的なイスラム社会。イスラム社会の性の「裏側」について、非イスラム教徒の日本人が知りえることは少ない。そんな性の「裏側」について書かれた本。

十数編のルポタージュで成り立っていて、舞台は、東はインドネシアから西はヨルダンなどの中東までのイスラム地域。一夫多妻の実際、売春、同性愛、ニューハーフ、戦争の影響、戒律のきびしさなどなど、なかなか知ることの出来ない内容。とても暗くて読むのがつらくなる内容の話が多いが、読まずにはいられない。今年読んだ本の中で1,2を争うおもしろさ。

以前にこの作者が書いた「物乞う仏陀」も面白かった。

神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く神の棄てた裸体―イスラームの夜を歩く
石井 光太

新潮社 2007-09
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