あの日、僕は旅に出た
蔵前仁一の半生記。
蔵前仁一はバックパッカーで、旅行に関する書籍や雑誌を出版している「旅行人」という出版社の編集長で、自身も旅行作家。
あの日、僕は旅に出た 蔵前 仁一 幻冬舎 2013-07-12 売り上げランキング : 124177 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
金融腐蝕列島
高杉良の金融小説。バブル後の銀行の不正にまみれた内情をモデル化した小説。
さまざまな事件に巻き込まれる主人公の生き様が「淡々」と書かれていて、いまいち盛り上がりに欠ける。
映画の評判がとても高いので、先に原作を読んでみたのだが。先に映画を見た方が良かったかも。
それはさておき、、、最近、仕事と家庭が忙しくて、本を読む時間が取れないのが残念だ。
金融腐蝕列島 (上) (角川文庫) 高杉 良 角川書店 1997-12 売り上げランキング : 28272 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
金融腐蝕列島(下): 2 (角川文庫) 高杉 良 KADOKAWA / 角川書店 2001-09-14 売り上げランキング : 15024 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
シークレット・レース
プロのサイクルレーサーだったタイラー・ハミルトンが語った、自身や自転車競技業界のドーピングの事情について書かれた本。ハミルトンの半自伝的体裁で書かれている。
結論を一言で言うと、とても面白い本。今年に入って読んだ本の中で、一番面白かった。
まず、これほどドーピングにまみれた業界があったのか、驚いた。有力選手のほとんどが、ドーピングをしていた。
一時期、ハミルトンは、ツールを七連覇したアームストロングと同じチームに所属しており、彼のアシストをしていた。後にアームストロングはドーピングを認めて、ツールを含めたタイトルを剥奪されるのだが、当時のアームストロングのドーピングに関する記述も非常に詳しい。最近、アームストロングが書いた「ただマイヨ・ジョーヌのためでなく」を読んだのだが、物事の表と裏を同時に見ることができて、とても面白い。
シークレット・レース (小学館文庫) タイラー ハミルトン ダニエル コイル Tyler Hamilton 小学館 2013-05-08 売り上げランキング : 2857 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
ただマイヨ・ジョーヌのためでなく (講談社文庫) ランス・アームストロング 安次嶺 佳子 講談社 2008-06-13 売り上げランキング : 119567 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
消された一家
北九州で起きた、一家連続監禁殺人事件*1を描いたノンフィクション。あまりの事件の残虐性に、読んでいて途中で気分が悪くなった。
家族乗っ取りの手法、残虐性など、尼崎事件*2との類似点が非常に多い。
最近の事件に関わらず、事件の存在を知らなかった。理由は、ほとんど報道がされていなかったから。
事件の概要(wikipediaより)は以下。
人の弱みにつけこんで監禁をして金を巻き上げ、拷問と虐待によってマインドコントロール下に置き、お互いの不満をぶつけさせることにより相互不信を起こして逆らえなくし、被害者同士で虐待をさせることで相互不信を一層深くさせ、自分の手は汚さずに用済みとなった人間を殺害して死体処理を行わせた(裁判では6人の殺害と1人の傷害致死)。犯罪史上稀に見る凶悪犯罪とされ、第一審で検察側は「鬼畜の所業」と被告人男女を厳しく非難した。
非常な残虐性・悪質性にもかかわらず、事件に報道規制がかけられたとされ、事件の知名度は高くない。当初は地元の報道機関を中心に報道をしていたが、途中から報道機関が自主規制して報道量が少なくなり、全国の報道機関での集中報道に結びつかなかったといわれている。報道量が少なくなった理由としては「あまりにも残酷な事件内容のため表現方法が極めて難しいこと」「家族同士が殺しあった事件の性格から被害者遺族がメディアに積極露出をして被害を訴えづらいこと」があるとされている。
消された一家―北九州・連続監禁殺人事件 (新潮文庫) 豊田 正義 新潮社 2009-01-28 売り上げランキング : 1143 Amazonで詳しく見る by G-Tools |
殺人犯はそこにいる
冤罪事件で有名な「足利事件」を含む北関東連続幼女誘拐殺人事件に関するノンフィクション。
その事件を追いかけ、真犯人と思われる人物にまでたどり着く。
殺人犯はそこにいる: 隠蔽された北関東連続幼女誘拐殺人事件 清水 潔 新潮社 2013-12-18 売り上げランキング : 648 Amazonで詳しく見る by G-Tools |